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第19回 不動産投資のデメリット(1)

 

前回まで不動産投資のメリットについて見てきました。

ただ、良いことばかり言っても投資は始まりません。
予想外の展開になってしまうこともあります。

そこで、これから3回にかけて、代表的な不動産投資 5つのデメリットを見ていきます。

 

1.やり直しができにくい

これは、特に現物不動産投資に言えることですが、以前の「不動産投資って?」にもありましたように、多くの場合、自己資金だけで投資が行われることは稀です。通常、借入金との併用により、より大きな投資を行い、節税効果も含め、収益の拡大を目指すように行われています(レバレッジ効果)。
しかし、収支がプラスの場合はいいのですが、マイナスの場合は多額の負債を抱え込むことになります。さらに、売却しようにも現物不動産はもともと流動性(換金性)が悪く、採算性の悪い物件は、市場とのギャップも大きいため、買い手もすぐに見つかるものではありません。また、やっとの思いで買い手が見つかった場合でも安く買い叩かれてしまうケースが多いわけです。文字通り不良債権と化してしまいます。
また、例えば、事務所用から居住用に投資用不動産の用途を変更して、収益性のある物件に復活させる動きが出てきていますが、日本の場合、建築に関する規制や消防法により用途変更をすることが難しいケースもあります。
また、用途変更にかかる費用を考慮した場合、採算性の問題も生じてきますので、容易に用途変更することはできません。

 

 

 

 

 

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2.空室率の上昇と賃料滞納者のリスク

いくら立派な不動産を所有していても、入居者がいなければ収益物件として成立しません。また、入居者がいた場合でも賃料が支払われなかった場合、極端な話、入居者がいないのと同じかそれ以下になってしまいます。このことは現物不動産の場合のみではなく、小口化不動産投資及び証券化不動産投資における共通のデメリットです。
また、入居者がいない場合でも、借入金の返済などの必要経費はかかりますので、収益性やキャッシュフローは悪くなります。
空室率の上昇の要因は様々です。景気の影響や競合物件の登場、その物件自体の魅力の低下(設備等)、などが挙げられます。ただし、空室率が上昇する前に対策を練ることと、常日頃の情報収集は大切です。
賃料滞納者に対しても、いざという時のために、あらかじめ滞納を想定した対策を練っておく必要があります。最近はサブリースなど滞納保証の形態を取っている投資物件もあります。
しかし、小口化不動産投資及び証券化不動産投資の場合、投資家が直接業務に携わることはありませんので、管理会社の手腕に任せるしか方法はありません。

以上、次回に続く

 

 

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
・ファイナンシャルプランナー(CFP資格認定者)
・住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)
・法政大学 兼任講師
・気学士

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、FP資格を取得。2000年8月より独立系FPとして独立。

㈱住まいと保険と資産管理、㈱ユナイテッドファイナンシャルプランナーズ、オフィス秀梨&コンサルティングネットワークス㈱  以上、3つのFP関連会社の設立に参画する。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、マイアドバイザーを運営。

数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。