名称未設定-1

 

 

第35回 自己資金とローン(1)

 

今回から 自己資金とローン についてお伝えしていきます。

 

 

・どれくらいローンを組むか?

「現物不動産投資を全額自己資金でされる方は稀でローンとの併用により不動産投資は行われます」と書かれていますが、では、一体、ローンはどれくらいの割合までであれば特に問題ないのでしょうか?

 

これから数回に分けて、この疑問点について見ていきたいと思います。

 

すでに、マイホームを購入されている方、または検討されたことがある方は、マイホームの購入には、最低でも自己資金は総費用の2~3割は必要であるということを耳にされたと思います。

 

では、不動産投資についてもそれはあてはまるのでしょうか?

 

答えはNOといっていいでしょう。

 

不動産投資は少ない自己資金(具体的には自己資金0円~20%)でも始めることができるといったような文言を見かけることがありますが、少なければ少ないほどその分、ハイリスクハイリターンの投資であるといえます。

ですから、わずかなことで(例.金利の上昇、一時的な空室)不動産投資そのものが立ち行かなくなる恐れがあるということをご承知おきください。

 

 

 

 

上の図は物件価格に対する自己資金の割合により収支はどのように影響するかを試算した図です。

 

同じ物件において自己資金を2割用意した場合と、自己資金を5割用意した場合とで比較してみましょう。

 

自己資金が2割の場合、年間収支は若干マイナスになります。これに、金利の上昇や、万が一、空室期間が加わった場合、大幅な赤字が避けられません。さらに、自分の所得が減少したり失業したりした場合、補填するにもできません。

 

一方、自己資金を5割用意した場合、借入金返済額が少ない分、年間収支は黒字になっています。金利の上昇や、入居者の入れ替えによる空室期間が発生した場合でも(この場合、空室が3ヶ月位までなら黒字維持)、ある程度の範囲であれば、年間収支の黒字の分で対応は可能ですので、持ち出しもほとんど考える必要はないといっていいでしょう。

 

ですので、自己資金(頭金)は最低でも5割、もしくはそれ以上を用意したいものです。

 

さらに、借入金が多ければ多いほど、利息の支払い分も増加していきます。先ほどのケースですと、借入金を600万円増やすことにより(借入金割合5割→8割にする)、利息を約160万円多く支払わなければなりません。今後、金利が低下していけばこの差は縮まりますが、金利が上昇すればこの差はどんどん大きくなっていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く

掲載日時:2017年10月16日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
・ファイナンシャルプランナー(CFP資格認定者)
・住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)
・法政大学 兼任講師
・気学士

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、FP資格を取得。2000年8月より独立系FPとして独立。

㈱住まいと保険と資産管理、㈱ユナイテッドファイナンシャルプランナーズ、オフィス秀梨&コンサルティングネットワークス㈱  以上、3つのFP関連会社の設立に参画する。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、マイアドバイザーを運営。

数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。