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第40回 不動産ローン(アパートローン)って、どういうものなの?(2)

 

前回から不動産ローン(アパートローン)って、どういうものなの?というテーマでお届けしています。
それでは始めましょう。

 

 

 

・アパートローンとは?(2)

アパートローンを取り扱っている金融機関は、都市銀行、地方銀行を中心にノンバンク(注1)や生命保険会社、損害保険会社でも取り扱っている場合があります。
ただし、アパートローンそのものを取り扱っていない金融機関等もございますので、取扱いの有無に関しましては、各金融機関に直接お問い合わせ下さい。

(注1.)ノンバンク…法律で定められた銀行などの金融機関以外で、貸付などの与信業務
を行う機関のことを指し、預金の預け入れや決済機能をもたない。
クレジット会社、信販会社、ファイナンス会社等がこれに該当する。

また、アパートローンには提携型と非提携型の2つのタイプがあります。

提携型とは、不動産販売業者や住宅メーカー等がすでに金融機関と提携しており、その販売業者から購入した場合や、住宅メーカーに依頼して賃貸住宅を建てると、提携金融機関が資金を融資してくれるタイプです。

非提携型は、オーナーが直接金融機関に自ら出向いて融資を申し込むタイプです。手続きの簡便さからみると提携型の方が利用しやすいかもしれません。

ただし、提携型と非提携型との間で融資条件に差はありません。また、ワンルームマンション投資の場合には、提携型が多いようです。

次に、金利のタイプについてですが、これにつきましては次のステップで見ていくことにします。

 

 

 

・融資判断の基準は?

そして、一番肝心な融資してもらえる金額についてですが、図1では融資額は最高2~3億円となっていますが、誰でも2~3億円融資してもらえる訳ではありません。

また、アパートローンにおける融資の判断基準の一つとして、まず、今後収益を上げていくことになる物件の担保価値が挙げられます。バブル期の頃は、物件価格の100%以上の融資が受けられることもありましたが、最近ではそのような融資は一切ありません。融資の金額は、今後の事業計画等を含めて判断されますが、新築物件の場合ですと、物件価格の約60~80%程度が融資基準といわれていますが、融資基準は金融機関ごとにより若干違いがあります。また、中古の場合、その物件の融資を査定する機能を金融機関等はあまり持っていません。さらに、老朽化の程度が個々によって違うので、明確な査定をなかなか出しにくいといえます。銀行によっては融資額や条件が大幅に違ってくる場合もありますので、複数の金融機関に相談してみるのもよいでしょう。

さらに、もう一つの判断基準として、借りる人の返済能力(年齢、収入、職業)が挙げられます。居住用の不動産ならともかく、投資用の不動産であるのだから借りる人の返済能力は不要ではないかと思われる方もいらっしゃるとは思います。しかし、万が一、計画通りに投資がいかなかった場合、その投資用不動産の運用益だけでは、返済が滞ってしまう場合も考えられます。そのような場合に備えて、融資する側は、借りる人の返済能力も基準の一つとします。具体的には、収入は勿論のこと、他に利用しているローンの有無(住宅ローン)、投資用不動産の他に担保となる土地の有無‥を加味した上で判断します。ですので、いくら良い物件を購入する場合でも、思った通りの金額の融資を受けることができるかは分かりません。また、マンション一室のみの投資の場合、入居中か、もしくは空室中かで極端に収益が偏ってしまいますので(賃料収入が百かゼロの状況)、その分、借りる人の返済能力等、融資基準は、マンションの一棟に投資する場合より厳しくなります。

しかし、全ての金融機関等が同じ敷居の高さで融資しているわけではありません。例えば、銀行よりノンバンクの方が敷居は低いといわれております。ただし、ノンバンクの金利は銀行よりも高めに設定されています。ただし、一昔前であれば、横並びでしたが、金利自由化に伴い、同じ地方銀行という一つの括りであっても、銀行ごとによって力の入れ具合の差は広まりつつあります。また、その金融機関の方針が、融資基準にそのまま反映されるといっても過言ではありません。
もし、ある金融機関で断られた場合でも、違う金融機関では融資してくれる可能性もありますので、根気よく金融機関に打診することが必要です。

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・注意したい元利均等返済と元金均等返済

図1にもありますように、返済方法には2種類あります。2種類ともよく似た言葉ですが、この違いはどこにあるのでしょうか?1つ目の元利均等返済とは、「毎月支払う元金と利息の合計額(毎月支払い分)はずっと均等(同じ)である」という意味です。では、2つ目の元金均等返済とは、「毎月支払う返済額のうち、元金部分はずっと均等(同じ)である」という意味です。図2で両者のイメージと同じ条件で借りた場合を試算してみました。特徴としては、元利均等返済は、返済初期は利息の占める割合が大きいですが、時間が経過するにつれ、利息の割合は減少していきます。ただし、金利が低ければ低いほど、返済初期に占める利息の割合は少なくなっていきます(=元金の割合は大きくなっていきます)。また、元金均等返済は、返済初期は、毎月の返済額が大きいですが、時間が経過するにつれ毎月の返済額が減少していきます。また、返済総額で見た場合、元利均等返済より元金均等返済の方が少なくなります。一般的には元利均等返済が主流ですが、こちらの方が、優れているというわけでもありません。自分にはどちらの返済方法がいいのかを判断された上で選んでください。ただし、金融機関等によっては元金均等返済の実施は行っていませんのでご注意下さい。

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次回に続く

掲載日時:2018年1月4日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス 代表取締役
・ファイナンシャルプランナー(CFP資格認定者)
・住宅ローンアドバイザー(財団法人住宅金融普及協会)
・法政大学 兼任講師
・気学士

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、FP資格を取得。2000年8月より独立系FPとして独立。

㈱住まいと保険と資産管理、㈱ユナイテッドファイナンシャルプランナーズ、オフィス秀梨&コンサルティングネットワークス㈱  以上、3つのFP関連会社の設立に参画する。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、マイアドバイザーを運営。

数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。