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第59回目 青田売りの場合の購入値段

前々回から価格の見定め方についてお伝えし、前回は、「賃料収入から購入価格を決める」

ことについてお伝えしました。 今回は、「青田売りの場合の購入値段」ことについてお話しをさせて頂きます。 それでは始めましょう。

新築物件の購入時期に注意

新築物件の多くは、建物の完成前に販売を開始します。広告には立派な外観のイメージ が掲載されていますが、販売開始からしばらくは、現地はまだ何もなく、広告に出ていた 建物がどんな配置で建つのか想像できない状況にあります。

それゆえ、別の場所にモデルルームなりを設営して、完成後の状態を実感してもらうよ うになっています。つまり、実物がない状態で検討し、売買契約をするわけです。この未完成物件の売買のことを「青田売り」といい、完成が1年以上先になるものもあります。

すなわち、運用開始時期がどれだけ先になるのかという点に注意しておきましょう。家 賃保証システムなどを利用する場合は問題ありませんが、そうでない場合、入居者の募集 時期か、人があまり家探しに動かない閑散期になると、2、3 ヵ月空室のままなどというこ とも考えられます。その結果、賃料を下げざるを得ないなどということになったりしたら、 運用の当初から計画が狂うことになってきます。

また、ローンを組む場合などは、引渡しまでにローン金利が変動する可能性もあります ので、下がった場合は喜べますが、上がった場合はこれまた見込み違いが発生してきます。

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青田売り物件に関しては、このような変動要素があることも、承知のうえで、検討する ようにしましょう。

既存(中古)のメリット

原則として、残債務を一括して返さないと売却することはできません。

いくら売主が売ってしまいたいと考えても、債務を返済して抵当権を抹消できなければ、 物理的に売ることは不可能です。このことは、あなたが投資を終わらせる際にも同じこと がいえますので、憶えておきましょう。

価格交渉の材料としてキャッシュで購入するので安くしてほしいという話を聞くことが あります。売る側はキャッシュであろうとローンであろうと大きな差はありません。した がって、ローンで買うから交渉は不利と考える必要はまったくありません。積極的に切り 出してみましょう。

価格の交渉可能な範囲とは

不動産業界は早い者勝ちの世界ですので、人気のエリアなど購入希望者が多ければ、完成前に完売することも珍しいことではありません。

当然、販売する側の不動産会社も、完成する前にすべて売り切ることを目標にしていま すので、販売手法や営業トークからも早期決着のスタンスがうかがわれます。販売当初は 「売れていなくても売れている」「問い合わせがなくても問い合わせが多い」といったニュアンスの対応や告知がなされます。

価格の設定も、安いか高いか、本当に売れるかどうかは別として、分譲会社なりに分析 を重ね、売れるであろうと見込んだ金額に設定されています。物件を気に入り、より条件 が良い部屋を購入したい場合、表示されている金額(言い値)で購入するしかないと思っ たほうがいいでしょう。不動産会社側は、値段の交渉に関しては1円もまけるつもりはないと思われます。

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したがって、そういう条件でもいいと思える物件であることが前提です。ただ価格交渉は受けませんが、無償で設備にオプションをつけたり、インテリアをサービスしたりとい う程度のものなら、交渉できる余地がある場合もなかにはあります。

 

 

 

以上、次回に続く

 

掲載日時:2018年10月15日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。