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第60回目 完成在庫の場合の購入値段

 

前回は、「青田売りの場合の購入値段」ことについてお伝えしました。

今回から 2 回に分けて、「完成在庫の場合の購入値段」ことについてお話しをさせて頂き ます。

それでは始めましょう。

完成在庫物件のメリット

有利な物件の購入の仕方の1つに、完成在庫物件を購入する方法があります。

前回述べた青田売り物件と異なり、実物をよく確認してから検討できるので、不透明な 部分がなく、安心して検討できることがメリットです。

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モデルルームや VR(バーチャルリアリティー)ではイメージできないことが、実物を見 ることではじめて確認できることも多々あります。例えば、実際の広さであったり、陽当 たりだったり、眺望だったり、共用部分のエントランスやエレベーターなどもそうです。

引渡からある程度期間を経ている場合は、そのマンション全体の入居状況や管理状態、 またご近所での評判などリサーチができます。そうすることで、そのマンションの悪い点 も感じられると思います。

そして、購入するきっかけともなり得る価格交渉のチャンスも出てきます。

なぜなら、完成するまでは強気の営業一筋だった分譲会社や販売代理会社も、早期の完 売を目指し、徐々に態度が軟化してくるからです。積極的に交渉してみる価値は十分あり ます。

ただ、交渉する額にもよりますが、分譲会社や販売代理会社も簡単には了解しないでし ょう。なぜなら、開発や販売などいわゆる分譲事業自体は金融機関から借入れして手がけ ている会社がほとんどですから、すでに売れた分は、借入先である金融機関への返済分に

回っていると考えられ、これからの在庫の売却分か利益に相当するという結構シビアな状 況もうかがえるからです。

そうはいっても、いつまでも売れ残りの現場にコストをかけて人員を張り付かせるわけ にはいかないという事情もあります。売れない期間が経てば経つほど、不良在庫の気配が 濃厚になるので、損切りと称して交渉に応じてくるはずです。

価格交渉に際しては、このあたりの事情を斟酌しながら、ギリギリの線を見極めて着地 点を探るようにしましょう。

付け加えておきますが、完成在庫物件は確かに価格交渉のチャンスはありますが、売れ 残り物件なので不動産の価値としては優れていない場合も多々あります。あとで後悔しな いよう、購入して遜色ない物件なのかをよく把握しておくことです。

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掲載日時:2018年11月1日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。