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第61回目 完成在庫の場合の購入値段(2)

 

前回は、「完成在庫の場合の購入値段」ことについてお伝えしました。 今回はその続きで、価格の見定め方については最後にします。 それでは始めましょう。

既存(中古)物件のメリット

既存(中古)物件は、新築物件よりもさらに購入価格の交渉が有利なケースがあります。

通常、売出し価格は売却を担当する仲介業者と、 第57回で述べた評価法を参考にして決定します。将来的にはビックデータの活用である程度の信憑性のある価格情報が公表され るかもしれませんが、現時点では、あまり厳密なものではなく、売主の希望も多分に反映 されています。

売却する事情はさまざまですが、一般に売主は、売って換金したいという気持ちが強い ため、買主の希望、もしくは希望に近い線まで価格が下がることもよくある話です。

特にワンルームマンションなどは、新築物件よりも価格がかなり低いものが多く、必然的に利回りも高くなり、10%を超える物件も珍しくありません。ただし、中には借入金残 高がある都合上、ほとんど交渉ができないものもありますので、既存(中古)物件ならど れでも交渉可能と決めてかかるの早計です。

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また、価格交渉では融通が利きやすいものの、維持管理状態や物件の質自体が良好とは いえないものも少なくないので、現地をよく見て注意する必要があります。交渉によって 得した分を超えてしまうような、思わぬリスクを抱え込まないようにしましょう。

抜け道的購入事例

過去にはこんなやり方で購入した方もいます。分譲会社あるいは販売会社では、問い合 わせのあった人を見込み客のリストとして残しています。

その方は、販売開始後に資料請求の問い合わせをして、一度は販売センターに説明を聞 きに行きました。その後、営業担当行からのセールス攻勢が始まりましたが、いっこうに 煮え切らない態度を取り続けていました。

いったんは、有望な見込み客リストからは外されますが、売れ行きに翳(かげ)りが見 え始めると、販売側から過去の見込み客に再アタック、再々アタックが始まります。

この頃になると価格交渉のチャンスが到来しています。 ようやく重い腰を持ち上げ、営業担当が値引き可能性を示唆し始めると、待ってました

と 20%オフで値下げさせて契約したそうです。

 これが最初から作戦だったというのですから、感心するしかありません。
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ただし、物件に売れ残りがあること、値下げは特別ではなく一律値下げの可能性もある ことも承知しておきましょう。

 

 

以上、次回に続く

 

 

 

掲載日時:2018年11月15日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。