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第68回目 現地調査の仕方(7) 地域とのコミュニケーション

 

前回は、「管理の重要性」についてお伝えしました。 一連の「現地調査の仕方」のお話しも今回が最終回です。 今回は、地域とのコミュニケーション についてお話ししたいと思います。 それでは始めましょう。

マンションは地域の嫌われ者?

2018 年 12 月の 1 回目のコラム「ワンルームマンション規制を確認する」でワンルームマ ンションに対す自治体の規制についお伝えしました。

なぜこんな規制が都市部を中心に広がりを見せているのでしょうか?

街にマンションが増え人口も多くなると、自治体は住民税等の税収が増えるので、本来 はマンション建設を歓迎するはずです。実際に人口が増加すれば、周辺の商店街が潤い、 地域経済も活性化するからです。

しかし、一部の地域では新たなマンション建設によって地域住民と摩擦が生じているの です。

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マンション建設ラッシュに自治体が対応できない

例えば、東京・江東区は都心へのアクセス、またベイエリアとしての人気の高さからマ ンションの建設ラッシュが続きました。

特に若いファミリー層が大幅に増加したことにより、保育園、小学校などが不足し、急 激な人口増加に対して江東区の社会資本整備が追いつかなくなってしまったのです。

 社会資本は学校だけではありませんから問題は深刻です。

人口増加が自治体のキャパシティを超えてしまったために新たなマンション建設を抑制 せざるを得なくなったのです。

近隣住民はマンション建設に大反対!

みなさんのご自宅の周辺に大規模マンションが建設されたケースを想像してみてくださ い。大歓迎という方は少ないでしょう。

自宅の日当たりが悪くなる、強い風がふくいのでは?などと心配になるかもしれません。 あるいは閑静な住宅地としての雰囲気が壊れるかもしれません。

マンション建設の計画を近隣住民が察知すると建設反対運動が起こるケースも見受けら れます。

特にワンルームマンションの建設に対して近隣住民は神経を尖らせているようです。

その理由の 1 つが、ワンルームの住民はほとんどが若年層の単身者であるため、ファミ リーマンションの住民に比べマナーが悪いと思われているからです。

例えば、「ゴミ出し」です。可燃ごみと不燃ごみ、それから資源ごみと区分して出すルー ルがあるにもかかわらず、多くの単身者は守ってくれない。また、ワンルームマンション は深夜の人の出入りも多く、夜が騒がしくなり、環境や治安が悪化する。来客用の駐車場 が確保されていないことが多いため、路上に駐車するケースが目立つ、等です。

つまり、近隣の住民とトラブルを起こす可能性が高いというわけです。

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著書「不動産投資はじめ方マニュアル」より

ご紹介した問題点は、あなたの投資収益に直接の影響を及ぼすものではないかもしれま せん。ただ、地域住民と良好な関係を形成するのもワンルームマンションの投資にとって 重要なことです。

あなたの購入したマンションが地域の嫌われ者となっては困りものです。

生活上のルールを賃借人に守らせるように契約書に盛り込んだり、良識ある人に貸すな どして、地域住民との摩擦が起きないようにしましょう。

以上、次回に続く

 

 

 

 

 

掲載日時:2019年3月1日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。