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第78回目 重要事項説明って(4)

 

数回前から、契約の前段階に必ず行われる「重要事項説明」についてお伝えしています。

それでは始めましょう。

・お金に関する事項を重点的に・・・ 重要事項説明の範囲は、土地や建物についての事項、代金や契約解除などのお金に関する事項など多岐に渡っています。前者は主として後日建替えなどを行う際に重要にな ってきますし、後者は契約をトラブルなく行うために必要な事項です。投資家である皆 さんはお金についての事項に興味をお持ちだと思いますので、ここでは後者について解説していきます。

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・ローンを組んで購入する時のポイント 全額現金で購入するケースは別にして、ローンを組んで購入するときはローンが不成

立になったときのことを考えておく必要があります。 ローンの申込は売買契約締結後に行いますが、審査の結果、融資不可となった場合、すでに締結した売買契約を白紙に戻すことができるかが問題になってきます。

結論からいいますと、「ローン条項」を契約書に記載しておけば、契約を解除すること ができます。これがないと、売主から残金の支払いを求められ、支払わないと契約違反 で損害賠償を追及されてしまいます。

「ローン条項」とは、ローンが不成立になったときに、買主が売買契約を解除できる、 あるいは自動的に解除する旨の特約のことです。これを契約書に記載しておけば、売主 から残金の請求をされることもありませんし、損害賠償を追及されることもありません。 大変重要な項目なので、不動産会社は契約前に重要事項として買主に説明することにな っています。

・マンションのケースでは管理についても・・・ マンション売買の場合、管理についても確認する必要があります。特に重要なのは「管理費」や「修繕積立金」などお金に関する事項です。

日々の管理に使われる「管理費」の額、計画的な修繕工事のために毎月積み立てる「修 繕積立金」の額は、不動産会社が必ず説明しなければならない項目です。毎月負担する お金ですから、投資計画はこれらの額を盛込んで策定してください。また、売主が「管 理費」や「修繕積立金」を滞納している場合は注意が必要です。

売主が滞納額を残したまま売却した場合、新たな所有者となった買主にはマンション 管理組合にその未納額を支払う義務があります。本来は売主が支払うべきものなのです が、あなたにも責任が発生してしまうのです。もし重要事項説明で「管理費について○ ○万円の滞納があります。」と説明してくれれば、滞納額をどうするか売主と話し合って、 売買金額を安くするなどの処理をとることができますが、売主があなたに説明しなかっ たら深刻な事態となります。

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媒介(仲介)してくれる不動産会社がいる場合、不動産会社に滞納があるかないか、 あったとしたら滞納額はいくらか。これを調査してもらいましょう。不動産会社が、滞 納額があるのを知っていたにもかかわらず、これを買主に説明しなかった場合、売主だ けでなく、媒介(仲介)をした不動産会社に責任を追及することができます。

以上、次回に続く

 

 

 

掲載日時:2019年8月1日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。