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第83回目 契約書について(4)

 

今回は、契約書 についての4回目です。

それでは始めましょう。

・売買代金の支払方法 不動産の売買契約を締結したときに売買代金全額を支払う、これは通常行いません。

なぜなら、物件の引渡しには相当の日数がかかるため、実際の引渡しは数週間後になる のに代金だけ先払いでは不公平になるからです。

  代金支払いの流れを確認してみましょう。
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売買契約締結時に物件価格の1~2割程度の手付金を支払ったのち、物件の引渡しと 同時に残金を支払います。手付金と残金の間に中間金を支払うこともあります。

・売主=宅建業者の場合の手付金 手付金は、物件の引渡しを受けていないのに契約時に支払ってしまうため、支払った

買主が不安定な立場に置かれてしまいます。最悪の場合、手付金を持ち逃げされるとい うことも考えられます。したがって、宅地建物取引業法では売主が不動産会社(宅建業 者)である場合には、手付金について規制を課しています。

売主である不動産会社が受け取ることができる手付金の額は、物件価格の 20%が限度 とされています。これを超える手付金の定めを契約書に記載しても超えた部分について は無効となります。たとえば、3,000 万円の物件であれば手付金として受け取れる額は 600 万円ということになります。

受け取る手付金が物件価格の 20%以下であっても、一定のケースでは手付金等の保全 措置を講じたあとでなければ手付金を受け取ってはならないことになっています。 では、どんなケースで保全措置が必要になるのかをみていきましょう。

☆物件が未完成のケース(図1) 未完成物件の売買契約の場合、受領しようとする手付金等(例:「手付金」「内金」「中

間金」)の額が、すでに受領した額を加えて、代金の 5%を超え、あるいは受領した額 が 1,000 万円を超える場合には保全措置を講じた後でなければ、手付金等を受領して はならない。(図1)では、これまでに「手付金」と「内金」を受領しているが合計し ても 5%以下(かつ 1,000 万円以下)のため保全措置は講じてこなかったが、「中間金」 を受け取ると 5%を超えるので保全措置を講じた後でなければ「中間金」50 万円を受 け取ることができない。

(図1)手付金等の保全措置(未完成のケース)VISUAL_83-1

以上、次回に続く

 

 

 

 

掲載日時:2019年10月15日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。