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第91回目 正しい管理の仕方(2)

 

前回から、運用のパート・賃貸管理の仕方について、お伝えしています。 それでは始めましょう。

・管理業務委託契約 本来、賃貸人が行う管理業務を委託する契約を「管理業務委託契約」といいます。

管理業務委託契約は、単発で終了する売買契約などと異なり、2年3年といった長期にわ たる継続的な契約です。それだけに管理業者の選定はもちろんのこと、契約内容につい ても十分な吟味が必要です。特に、契約期間と更新の定めは重要です。5年や10年と いった長期契約は避け、契約更新も自動更新ではなく「賃貸人の申出により更新する。」 としておくとよいでしょう。また、賃貸管理業者は金銭の精算や出納業務を行うため、 定期的な報告をさせるなど、不適切な業務が行われないようチェックする必要があります。

・管理報酬の相場は? 売買の媒介や代理のケースと異なり、賃貸管理業務の報酬に規定はありません。当事者で話し合って報酬額を決定することになります。その相場も地域性があり一概にはい えませんが、たとえば関東では、一ヶ月の家賃の5%が相場といわれています。一ヶ月 の家賃が10万円であれば5000円が月額の管理報酬になります。なお、この5% には修繕の費用や新たな賃借人を入居させるための費用は含まれません。

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管理報酬が安いにこしたことはありませんが、単に安ければいいというものでもあり ません。賃貸管理業者にどんな業務を依頼するのか、どんな付加サービスを提供してく れるのか、説明を十分聞いたうえで、サービスに見合った報酬額を決定することが重要です。

・礼金と敷金の取扱いに注意 賃貸で部屋を借りる際に「礼金」「敷金」という名目で金銭を支払うことがあります。

「礼金」とは、その名の通り、部屋を貸してくれたお礼として貸主に支払う金銭であり、「敷金」は家賃の滞納や賃借人の不注意により部屋を毀損した場合に発生する原状回復 義務を担保するための預け金です。

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これらの金銭は誰のものか?誰が保管するのか?管理業者と契約する際に明確に取り 決めをしておきましょう。「礼金」は、その性格から賃貸管理業者が賃貸人に代わって受 領したとしても、直ちに賃貸人に引渡すべき金銭です。一方、「敷金」は、賃貸借契約終 了時には賃借人に返還すべき預り金であるため、返還するまで誰が保管するかが問題に なります。賃貸管理業者に保管を任せるケースも多く見受けられます。その理由として、 原状回復費用の算定や返還の手間を省くことができるからです。ただし、賃貸管理業者 が倒産した場合、賃貸管理業者に預けた敷金はあきらめるしかありません。その上、賃 貸管理業者が倒産したからといって、賃借人への敷金返還義務が免除されるわけではあ りませんので、賃貸人は自腹で敷金を返還しなくてはなりません。このリスクを考えま すと、敷金は賃貸人自らが保管した方が安心といえます。

 

 

 

 

 

以上、次回に続く

 

 

掲載日時:2020年2月15日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。