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第97回目 透明で清く正しい管理の仕方(8)

 

賃貸管理の仕方について、お伝えしています。
今回で8回目。
今回は、賃料の下落に対する対処法の続き、定期借家権についてお伝えします。
それでは始めましょう。

・定期借家権の留意点
定期借家契約では、毎月家賃収入を確実に見込めるといったメリットがある反面、契約するには注意する必要があります。
例えば、「契約時」「契約中」「契約終了時」と3つの時間軸でお伝えしましょう。

契約時
・必ず書面で契約する必要がある
・契約書に「契約更新がない」ことを特約で定める
・賃借人に対して「契約更新がない」ことを、説明書面を交付して説明を行うこと

契約中
・契約期間中、賃貸人・賃借人双方とも中途解約はできないが、賃借人のみ次の要件に該当すれば中途解約が認められる
要件1:床面積200㎡未満の居住用建物を借りている
要件2:転勤・療養・親族の介護などのやむを得ない事情により、借りている建物に住めなくなった
この2つの要件を満たす場合、賃借入は1カ月前の申し入れにより中途解約をすることができます。

契約終了時
定期借家契約を終了させるためには、通知期間内に「賃貸借が終了する」旨の通知を賃借人に行うことが必要です。
賃借人がうっかりして、まもなく契約が終了することを忘れている可能性があるため、賃貸人は期間の満了の1年前から6力月前までの聞にとの通知を行うことが義務づけられています。
これを怠ると、期間が満了しでもすぐに契約は終了しません。

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「意外と面倒だ!」と思われた方も多いと思います。実際に更新のある普通借家と比べると賃借人の立場からするとデメリットもあるので、家賃自体がディスカウントされる可能性もあります。
ただ、家賃下落というリスクを回避するには、良い権利だと思います。

・定期借家契約、最大のメリットって?
実はそれ以上に大きなメリットがあります、
通常の更新のある普通借家では、賃借人に問題あり、退去をして貰おうと思っても、なかなかことが上手く運ばないことが多いわけです。借地借家法により家主(賃貸人)が賃借人を追い出すには「正当事由」が必要で、このハードルが高いので、逆に賃借人は大きく保護されている状態です。

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ただ、この定期借家契約は、一定期間を経過すれば、再契約をしない限り、契約が終了し、退去して貰えます。。つまり、「正当事由」が無くとも契約を終了させることができる事が、この定期借家契約の最大のメリットになります。
上手に活用していきましょう。

以上、次回に続く

 

 

 

 

 

 

掲載日時:2020年5月15日

 


佐藤 益弘 氏プロフィール

株式会社優益FPオフィス
・ファイナンシャルプランナー(CFP)

数少ない 商品販売を伴わない 「お客様サイドのFP」「教科書通り のFP」として活動中。